Shiroの見た外の世界

気まぐれに撮り溜めた写真を備忘録として整理しています。 その中から海外で撮った食と風物の絵風景を披露させて頂きます。 とは言え中国に偏ってしまいました。 よろしかったら立ち寄ってみて下さい。

コロナ暗雲の下 こんな読者レビューが

拙著を読んだ方から、こんなレビューをいただきました。
ありがとうございます。


お役にたてられれば幸いです。


<購入した動機>

コロナ暗雲の下、自宅滞留時間が長いので読書は格好の時間使いですが、反面、読書は退屈してし途中で放り出したくなることが多いのです。カバー表紙を見て、〝イタリア・ローマ″ に惹かれました。それに、これなら手軽に短時間で読めそうだと思いました。


<レビュー>
■短編ながら読み応えがあるので、本をあまり読まない人にも、また、忙しい方にもお勧めで す。
■時間をかけずに読めます。
■タイトルの硬さとは大違い、万人向けでリアル・ドキドキ感があって読みやすいです。


誰もが持つ「エゴ」「私利」と社会の「利益」とにどう向き合うか、といういつの時代にも共通するテーマをずばり扱っている作品だと思います。


自分だったらどうするか、心底を動かされながら読みました。
現在の世相は、あまりに自分の事だけに終始して、他人や社会に対する思いやりや関心の無さが益々増長していやしないだろか。
中心的登場人物の山辺ほどでなくともいい、今こそ他人に、社会に少しでも関心を向けたら、社会は改善するだろうに、というメッセージをこの作品は発信しているように読みました。



個別には次の点に読み応えを覚えました。
・イタリアの画像描写と雰囲気描写が満載 です。


・文化の異なる外国で、本業の仕事の他にアパートの解約問題や長女の問題など複数の問題を抱えながら、それでも心折れることなく初志貫徹した山辺のタフネスには感銘しました。


・ 山辺だけでなく、ここに登場する人物の人間造形がうまいです。そして、ローマの生活空間の描写とかれらが展開するドラマのリアリテイーは読む者を、ローマに居てどこかに設置された特別席で今目の前で繰りひろげられるドラマを見ているような気分にさせます。登場する人物たちが「日本人学校の開設」という目標に向かって徐々にその目標を共有するようになり、そのうねりが大きなって行く様子が浮彫りされるように描写されている点は見事だと思います。


・ 物語のエンデイング近くで、駐在員として着任する以前に同じイタリアで観た「緑の丘に燃えるように咲く赤いケシの花」を思い出して「「ローマは一つの町なのに日本人社会が 二つ割れているような情況が続いていたが、もう大丈夫だ、一つになることができた」と述懐する場面で、つい胸が熱くなりました。遺跡ばかりのイタリアをイメージしていましたが、自然も観てみたいと思いました。「丘の緑」と「燃えるように咲くケシの花の赤」の画像のコントラストが残影となって脳裡に残っています。


=☆=☆=
#ローマ #学校 #本 #読書

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